TMS(うつ病磁気刺激療法)についてのブログ

新宿ストレスクリニックで受けたTMS治療について

TMS第三回

3回目です。

1回目を受けてからちょうど一週間。

クリニックに居る時間は30分ほどで負担ではありませんが、体力的にかなり弱っている私は、帰り道はやはり疲れきっていてつらいです。

治療は変わりなく。

効果というほどなのかはわかりませんが、私の現在の服薬は朝昼晩の食事後の薬にプラスして、ひどく具合が悪くなった時(気分が落ち込んだり、全身のひどい倦怠感に襲われるときなど)に飲む、頓服薬があります。

その頓服薬をTMS開始前は毎日飲んでいたのですが、少しだけ、飲まないで済む日が出てきました。

少しでも効いているのなら嬉しいなあ、と思います。

次回は5回目に、カウンセリングがあるので、そのお話を書きたいと思います。

TMS第二回と心理アセスメント

一日置いて二日後、二度目の治療です。

機械を当てる位置は一度目の時に測定して記録してあるので、2回目以降はレーザーポインタで記録した位置を示し、そこに水性ペンで印をつけるだけで済みます。

今回のTMS時はきちんと始まる前に耳栓を渡してもらいました。機械のある関係か、治療を受ける部屋は寒いので、ぶ厚い毛布をかけてくれます。

最初のときはあまり痛くなかったのですが、今回はかなり痛みを感じました。

その旨を訴えると、すぐに止めて弱く設定してくれました。

痛みの感じ方は体調にも左右されるそうで、寝不足だったり、疲れていたりでも、痛みを強く感じるそうです。

また、受けている間に痛みに慣れてくるので、途中でだんだん強くしてもらうこともできます。

2回目の治療が終わり、待合室に戻ると、今日は2回目なので臨床心理士との「心理アセスメント」というのを受けてもらうとのことでした。

心理アセスメントは、治療開始時と、30回受けた後の、2回あるそうです。そして、治療によってどのような変化があったか、どのような改善がみられたのかをみるためのものだそうです。

まず、4枚の紙からなる現状に関する設問に、はい、いいえ、や、1〜5までのどの段階に当てはまるかなどを答えていきます。

睡眠障害があるか、希死願望があるか、自己否定感はあるか、などです。

紙による回答が終わると、今度は臨床心理士に会い、質問に答えます。

この質問も、相手が紙に書いてある質問を読み上げ、こちらははいかいいえで答えるという簡単なもので、具体的な相談をするようなものではありませんでした。

記述していませんでしたが、担当医と担当臨床心理士は、決まった人です。基本的に最初に受けた人が、最後まで自分の担当になるようです。

そして、医師による診察と、臨床心理士によるカウンセリングは料金に含まれていて、自分の担当の人が空いているときに予約を入れれば、いつでも好きな時に診察やカウンセリングを受けることができるそうです。

 

TMSの治療自体は30分もかかりません。ただ、うつ病の人は外出をすること自体に大変な努力が必要な人も多いと思います。

私もそうです。なので、行くことに小さな楽しみを見つけると、少し通うことが楽になります。

私は受ける時間帯をお昼頃に設定して、お昼ごはんを小さなカフェで取り、美味しいコーヒーを飲む、ということを楽しみにしています。

また、ファッションやコスメが好きなので、帰りに新宿ルミネの中を通って帰り、洋服屋さんやコスメショップなどを、ちらちらと眺めながら帰るのも、小さな楽しみです。

TMS第一回

奥のTMS専用の区画に案内され、まずは測定用の部屋に通されました。

ここでは左手に電極を三カ所貼られ、その人に合った頭に当てる磁気の強さを測定します。

また、同時に頭の大きさなどをはかり、水性ペンで頭に印をつけられます。これで磁気刺激を与える部位を決めるようです。

更に別室に移され、グラフの前に置かれた、眼科医でよく使うような顎と額を固定する装置の前に座り、レーザーでさきほどこめかみに書かれた印の位置を記録されます。

それから、TMS専用の部屋へと案内されます。

大きなリクライニングシートがあり、頭の近くに機械があります。

シートは体がすっぽり包まれるような感じで長時間座っていても疲れにくいようになっているようです。

頭部だけ、動かないように固定され、こめかみ部分に機械を当てられます。

私は最初の5回ほどは右脳を刺激するという計画のようなので、右に当てられました。

事前に説明されていましたが、TMSはボールペンでつつかれるような軽い傷みを伴うということでしたが、痛みの感じ方は人によって違うので、弱い刺激から始まりました。

カンカンカンカンという連続した金属音と刺激、それから8秒間の休み、それの繰り返しです。

私は最初は全く痛みを感じなかったので、少し強くしてもらいました。

すると、ボールペンの軸で思い切りこめかみを引っぱたかれるようなにぶい痛みがありましたが、我慢できないほどの痛さではなかったので、そのまま続けてもらいました。

治療は16分と何十秒か、でした。

終了後に耳栓を回収されましたが、渡し忘れていたようです。

治療中は本を読んでいても、寝てしまってもよいとのことでした。

私は耳栓をしていなかったので機械の音がちょっとうるさかったのと、痛みがまあまあだったので眠れる感じではありませんでしたが、慣れてくると痛みが和らいでくるとのことだったので、そのうちもっと楽になるのかもしれません。

 

そんな感じで、TMS治療自体は時間的にも痛み的にも苦痛になるようなものではありませんでした。

私は初診は、診察と光トポグラフィー検査と診察とTMSと、とまとめてやったので、結局全体で3時間半以上と大変長くかかってかなり疲れましたが、2度目以降はもう少し楽だろうと思います。

一度に5回先まで予約が取れるそうで、週末は予約が取りにくいとのこと。

私は自分の体調とかんがみて、週2回のペースで通うことにしました。

初診

新宿ストレスクリニックの場所は、地下鉄丸の内線西新宿駅から徒歩1分、新宿アイランドタワーの25Fです。

新宿駅から歩くこともできますが、私は体力的につらかったので地下鉄を利用しました。

クリニックはとても広くきれいで、大きな受付があります。

看護士なのかわかりませんが可愛い制服を着た受付の女性に名前を言うと、待合室で問診票を書くように言われました。

待合室も広く清潔で、テレビがあって、雑誌や飲み物が置いてあります。

 

前述し忘れましたが、うつ病治療には、家族やパートナーなど、支えとなって一緒にがんばってくれる人が必要です。なので、ひとりではなく、できるだけそういう人と一緒に来るようにと予約時に言われました。

私は母と一緒に行きました。

問診票には現在の症状や服用している薬、それからいくつかの心理テストのようなもので、全部で4枚あり、集中して何かをすることができない私には、けっこう疲れる作業でした。

それを提出すると、今度は医師による診察でした。

私の担当になった医師は終始にこやかで当たりが柔らかく、こちらの話も熱心に理解しようとしてくれて、嫌な印象ではありませんでした。

医師や臨床心理士について、悪い口コミもあったので不安でしたが、これも改善されたのか、たまたま私の担当になった人が良かったのかはわかりません。

ここでも、私が現状困っている症状について聞かれ、過去のことやうつ病のきっかけになった事などについて聞かれる事はありませんでした。

 

ここで、TMS(磁気刺激療法)について、具体的な説明を受けました。

私が現在医療機関で受けている薬物療法は、セロトニンの量を増やす目的であること。

TMSは気分の切り替えや集中力、注意力、判断力をつかさどる、背外側前頭前野を刺激し、脳内の神経可塑性神経細胞のくっつきやすさ、はなれやすさ)を改善する。という治療である、ということでした。

今あることや、これからやることに意識を向けられる。また、悪いことを考え始めると堂々巡りで沈んだ気分からなかなか抜け出せなくなる事を、一度考え始めても、ある程度のところでスルーできる、などの症状の改善が期待できるそうです。

30回という回数については、アメリカではこの治療は40回がスタンダードだそうなのですが、こちらのクリニックでは30回で80%以上の改善がみられるという実績があるため、30回を基本と設定しているそうです。

 

光トポグラフィー検査については、うつ病ではない、などの結果が出た場合、昭和医大の先生にはうつ病治療のさまたげになるので、受けなくて構わないと言われましたが、脳の働きの現在の状態を知ることができるので、TMS治療をする上である程度の参考になる、しかし受けるか受けないかは自由で良い、と言われました。

この時点で、TMS治療自体を受ける決心が出来ていた私は、より効果的に治療が受けられるならと思い、光トポグラフィー検査も受けることにしました。

 

かなり長い時間をかけて丁寧に説明をしてくれて診察は終わり、待合室に戻って会計となりました。

支払い方法は、一括前払いか、月々で30回の分割払いが選べます。分割払いでも手数料は取られないそうです。

また、前払いにして、途中で自分には合わないと思ったり、通院が苦痛であったりして治療をやめてしまう事があっても、支払いは受けた分だけで、受けなかった回数分は返金してくれるとのことでした。

私のときは、一括で払う方で提示された金額が安かったため、(一回分が19800円より安くなる)一括で支払うことにしました。

料金については年々安くなっているようで、数年前は100万ほどかかっていたものが、現在では60万ほど。私が受けたときは色々と差し引いてくれて思っていたより安く受けることができ、一概に幾らというものではないようです。

 

それから、光トポグラフィー検査を受けました。

これは頭に機械を取り付けられ、モニタに写った記号を見ながら連想ゲームをしていくようなものでした。

結果は典型的なうつ病だそうで、病院での治療にも影響はないようで安心しました。

これによって、右脳を何回、左脳を何回刺激する、などの指針も決まったようです。

ついでに時間に空きがあったので、第一回のTMS治療も受けていくことが決まりました。

新宿ストレスクリニック

医師(昭和医大の精神科の先生)からすすめられて、また、自分でもTMSについて調べてみたところ、都内ではこの「新宿ストレスクリニック」ぐらいしかありませんでした。

他にも杏林大学で治験という形で実施しているようですが、治験はあくまでも実験なので、大学側の必要とする条件をクリアする人しか受けられないとのこと、現実的には難しいようです。

TMSは現在は保険の効かない全額自己負担の診療なので、とても高額です。

一回19800円。これをほとんどの人が30回受けることになります。

たいへん高額になることも、私が二の足を踏んだ理由でした。

新宿ストレスクリニックについてネットで検索してみると、あまり良い評判が出てこないことも心配でした。

しかし、精神科の先生は、私が精神状態の悪い状態が長く続いていて、元気な状態がどんなだったかを忘れていること。寛解であって治癒ではなく、再発の可能性が高いことを鑑みても、一度でも元気な状態になって、それを目標に治療に当たったほうが、私のモチベーションになるのではないかなど。

色々と考えても、今の私の状態から、受けてみる価値はあるのではないかとのアドバイスでした。

私は新宿ストレスクリニックのHPから、まずは資料を請求してみました。

すぐに資料が送られてきて、中身は「治す!うつ病、最新治療」という本と、クリニックのパンフレット(どのような診療を行っているのかや、体験者の声などが載っている)と、光トポグラフィー検査(うつ病、双極性、などの診断をする)の半額チケット、の三つでした。

体験者の声はもちろん良いことばかりで、私は資料をもらってもやはり不安でした。

これが1月のことです。

ずっと迷っていましたが、精神科の先生とも相談し、新宿ストレスクリニックという病院には不安があるものの、TMSという治療自体は受けてみる価値があるのではないかと思い、初診は無料だというので、嫌だったらやめればいい、まずは行くだけ行ってみようと、初診の予約をしました。

その際、電話で現在何に困っているのかなどを聞かれました。

私は気分の落ち込みや睡眠障害、無気力など。また、大学病院に通院していることなどを言いました。

私は過去のことに強いトラウマがあり、過去の話ができません。けれど、それを聞かれることはありませんでした。

TMS治療について

TMSとは、うつ病などに有効と言われている磁気治療のことです。

私はうつ病になって7年ほど、病院に通って投薬治療を続けています。

医師から、薬に対して過敏な体質でなかなか投薬による改善がみられないことから、TMSを試してみることをすすめられました。

しかし、うつ病から、新しいことをすることが何もかも怖く、2年以上TMSについても積極的にはなれませんでした。

TMSについて、自分でネットで調べてみても、あまりいい評判はなく、受けた人の改善したという記事もなく、とても困りました。

なので、これからTMSを受けてみようと思っている人のために、こんな私がTMS治療を初めて、どんな内容の治療だったのか、どんな効果があったのかを、このブログでは書いていきたいと思います。

もちろん、効果は人それぞれです。

あくまでもひとつの参考となればと思っています。